2011年12月
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12月の寒さ到来とともに色づき、美しい葉が舞い始めた
電飾にきらめく桜も、上旬を過ぎやっと裸木になりました。
震災後に何度も目にした陸前高田の「奇跡の一本松」のニュース。
「日本いけばな芸術展」への出品作のモチーフであったあの一本松。
その保護を断念することになった記事を読み、
あらためて大変な年であったことを実感しています。
約7万本の松原であった、かつての景観を世代をつなぎ
接ぎ木などあらゆる手を尽くして、その命をつむぎ苗木が育ち
高田松原がいつの日か必ず復活されることを希うばかりです。
来る年が、来年こそ、佳い年になりますように。
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2011年10月
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気がつくと、桜の紅葉が足下に1枚、2枚……。
秋が深さを増しております。
今年の「日本いけばな芸術展」は東日本大震災の復興支援として
開催されました。
開催の案内を手にした時、高田松原の一本松に思いを馳せ
折にふれ松を素材に作品を表現してきたこともあり、
今年は松!と即断しました。
作品の前で熱心に覗き込んでご覧になる方々から
「かわいぃ!」という声が聞こえてきました。
マシュマロなんていう表現も。
>あの一本の松のように、これからの日本は一歩一歩、
踏みまちがえないようにまっすぐに生きていかなければ、
世界中から取り残されてしまうのだ…と実感しました。
何カ国もで生活をされてきた人からの便りの一文です。
ご覧下さる方に何か少しでも心に届く作品であったなら
なにより嬉しいことです。
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2011年9月
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***第43回 日本いけばな芸術展 ***
10月12日(水)→17日(月)
●日本橋高島屋8階
主催=(財)日本いけばな芸術協会
後援=文化庁 読売新聞社
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2011年8月
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入道雲状の真っ白な雲に縁どられて
おもしろいかたちの真っ青な空がみえます
真っ青と真っ白の色彩がほんとうにきれいです
例年ほどではないのですが、蝉のセッションもはじまり
4時間もベランダの壁にじっと動かぬ蝉さんに
ドアを開けさせてとヤキモキされられたり……
土もないこの場所のどこが良いのか、今年は何匹やってくるのでしょう
河原撫子、桔梗、吾亦紅、女郎花、藤袴そして尾花etc.
都心の駅に近いビルの周りに、丹誠こめた散策路で見られる花々です
もっと高地の涼しいところに咲き競う花たちも、庭師の人たちのお世話で
*すめばみやこ*と楽しませてくれています
悲しいことに、美しいこの花々を根こそぎにする人がいるのです
育ちません、枯れてしまいます!どうぞ独り占めしないで!
可憐な楚々とした花にどれだけの人々が
季節を実感させてもらっていることでしょう
感謝!です
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2011年7月
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7月13日早朝、どこか弱々しい蝉の声を耳にする。
いつもなら、梅雨が明けるといよいよ夏到来という頃だが
かなり以前から、ずーっと真夏であった感があり
この先いつまでこの暑さが続くのかとトーンダウである。
昨年カラスが子供を育てた大欅。
落葉している間にかなりの枝をカットして
一時かなりスッキリしたのだが
もう今はあれほど大がかりに作業をして枝下ろしをしたのに
咋夏と変わらぬ葉の茂りを見せている。
カラスは今年もしっかり子育てをしたと聞く。
被災地の潮水をかぶった田畑の浄化に
ひまわりが良いと、一面ひまわり畑にしたニュースを目にした。
マリーゴールドも弱った土の快復によいと聞いたことがあり
植物の、自然の力、作用がきっとまだまだ他にもあるのでしょう。
背丈25㎝ほどのひまわりが3本、わが窓辺の夏を彩ってくれている。
蝉の大合唱が聴ける夏でありますように。
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2011年6月
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結葉(むすびば)という言葉を知りました。
梅雨に入り、緑が日増しにその色を濃くしてます。
枝先をそれぞれ触れるがごとく枝葉をのばし、幾重にも重なり
そんな光景を結葉と表現するとは、なんという細やかな感覚でしょう。
お互いの葉が譲り合って陽の光をうけ、思いやりいっぱいにも想えます。
温暖化と一括りで片づけてしまいますが
この頃の花の咲き出しは何だかおかしい!
はっきりとした季節の移り変わりが感じられなくなり
春夏秋冬でなく、夏と冬の二季になってしまうのでしょうか?
「結葉」という言葉も四季がはぐくんだ日本人の感性です。
大切な季節が失われることのないように
被災地の大地に豊かな自然が蘇りますように、希がってます
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2011年5月
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東北に桜前線が到達した頃、東京高尾にある 多磨森林科学園を訪ねた。
早咲きの桜から5月の上旬まで様々な桜を楽しむことが出来る。
天気良し!絶好の日和の中’太白’’鬱金’など花、花……。
その中に白い爽やかな花をつけた’吉祥寺’を見つけた。
(作品写真参照)
初めて知る桜です。
浅川実験林の時代に見た’普賢象’はどの木だったのでしょう。
この春いけばなを始めた方達も、ぎごちなかった鋏を持つ手もすっかり慣れて
同じ花を手にする来季には、とたのしみなことです。
日一日と月日はめぐり、穏やかな日、雨風の日と
自然の優しさと脅威を敏感に感じて過ごしているこの頃
海沿いの松原に一本だけ残った松をシンボルにするべく
樹木医が活躍し、力を尽くしている記事を目にして
命あるすべてがより元気にと希うばかりです。
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2011年3月
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東北地方太平洋沖地震により被災された皆さまには
心よりお見舞い申し上げます。
八戸、石巻、多賀城、仙台、気仙沼、福島、……。
ニュースで知る被災地に訪れた日の出会いの人々を思い
あの方は、この方はどうしておられるかと気がかりな毎日です。
石巻で祖母と9日ぶりに救出された高校生の
「夜空の星がきれいでした」と答えたという記事に
涙と感動、そして自然の脅威と限りない恩恵を感じました。
できることを一歩々々、前向きに実行していくこと。
脱線したのかと思う衝撃の後、激しい揺れが続いた
電車の中で「気分の悪い方はいませんか?」と一車両ずつ
問いかけてくれた若者がいました。お医者様だったのでしょうか?
地震後のレッスンで「疲れてお休みしようかと思いましたが
来て良かった。お花を生けられてほんとうに良かった」という言葉を聞き
これもまたできることの一つと、みつけることができました。
日々咲き継ぐ花々にこの上ない愛おしさを感じるこの頃です。
一日も早い復興を願っております。
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2011年2月
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2011.03追記
東北地方太平洋沖地震により被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。
◆◆下記個展につきましては中止となりました。◆◆
【花展のお知らせ】
いけばな小原流五世家元・小原宏貴先生の初めての個展です。
Flower & Space
いまー空間の花ーそして
小原宏貴展
と き:2011年(平成23年)3月30日(水)~4月4日(月)
ところ:東京日本橋高島屋 8階催事場
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2011年1月
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冬のサクラ咲きました!
まだ若木ですが、うすピンクの可愛い花が咲きました。
(作品を参照。1月7日の写真です。)
昨年の12月、「冬の桜・開花宣言」と銘打って
26日まで山手線五反田から大崎にかけて
この冬桜の直ぐ目の前を流れる
目黒川沿いの桜並木がピンクに電飾されました。
樹齢を重ねた裸木のさくらに見事な花が付き
あまり寒くなかったことも幸いし、
人々が時ならぬ夜のお花見を楽しみました。
今、裸木のさくらはしっかりと冬芽をつけ
来る春に備えています。
大雪のニュースを頻繁に耳にするこの頃ですが
春遠からじ…と教えてくれているようです。
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